食物にはカロリー(=熱量)があることは一般的によく知られています。その測定方法は、一定量の食品に対して充分な酸素を与え完全燃焼させた際の熱量を測定し、単位熱量で割ること算出されます。つまり、食物のカロリーとして表示される数字は、たっぷりと酸素を与えて燃やした際に測定されるものです。では、このカロリー数値に基づいて調理されたものを食べた場合、体内で消化吸収された数値がどれくらいになるのかご存じでしょうか。先程のカロリー測定同様、充分な酸素があれば吸収された食物はすべて酸化されます。しかし逆に酸素が足りない場合、吸収された栄養分はすべてが酸化されません。そしてその一部は乳酸等の不要なものと変質し、体内に蓄積されてしまいます。こうなると次第に体調に悪い変化が起り始めます。
私たちは日々呼吸をしていますが、その量は決して一定ではないのです。当然、呼吸量が少なくなれば、それに比例して赤血球等の働きも減少します。そのため身体が必要とする栄養分を充分に酸化できるほどの酸素量を本当に取り入れられているかどうかは正確には解らないのです。例えば、何か心配事があるときに食欲がおちることがあります。これは呼吸量が減ったために酸素の取り入れが少なくなり、その酸素量に合わせて栄養分の摂取を自然に調節しているのではないかと考えられます。しかし、この自然の原理を無視して、味覚を追い求めたり習慣に従って食事をしていると、食物からはカロリーデーターどおりの熱量が吸収されず、かえって害となってしまいます。つまり、食事量をカロリー計算に基づいてコントロールするだけではなく、その人の呼吸量を考慮して食事量や内容を増減することがとても大切なのです。